競馬で全レース買いをすることのメリットはあるのか?ということですが、「競馬でレースを絞るべき3つの理由と選択の方法を考察する」の記事でも書いたとおり、個人的には購入レース数を絞ったほうが良いという考え方なので、多くのレースを購入する、ましてや全レース買いなどやってはいけないと考えています。
理由としては、
・予想時間が制限されるので精度が下がる(予想時間が足りない)
・馬券購入に忙しくてパドック等のリアルタイム情報の確認がおろそかになる
・連敗が続くと資金が続かない
などがあげられますが、だからといって全レース買うことにメリットがないわけではありません。
競馬を全レース買うことのメリットとしては、
・お金を賭けることでより集中してレースを見る(後の予想につながる)
・思わぬ高配当の馬券が的中する可能性がある
・きっと楽しい
などがあげられます。
馬券を購入するのとしないのではレースを見るときの集中力が違いますから、次走の予想のための参考にするという意味では馬券を購入してレースを見るというのはたしかにメリットです。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるということわざがあるように、馬券もたくさん買えば大きな配当を取れることもあるでしょう。
そして競馬は馬券を買うことが楽しみですからね。
こうやってあげてみると全レース買いもありか?なんて思ってしまいますが、やっぱり収支を安定させるためにはレースを絞るべきというのが持論です。
そうはいっても、やりもしないで批判ばかりしてもダメでしょう、ということで実際に全レース買いを行ってみました。
競馬で全レース買いを行った結果
実施した日は2018年の2回中山4日目、阪神と中京が同時開催でした。
結果を表にしてみました。
発走予定時間 | 購入金額 | 払戻金額 | 収支 | トータル収支 | |
中京1R | 9時50分 | 2,000円 | -2,000円 | -2,000円 | |
阪神1R | 10時00分 | 1,000円 | -1,000円 | -3,000円 | |
中山1R | 10時10分 | 600円 | -600円 | -3,600円 | |
中京2R | 10時20分 | 500円 | -500円 | -4,100円 | |
阪神2R | 10時30分 | 1,500円 | -1,500円 | -5,600円 | |
中山2R | 10時40分 | 2,000円 | -2,000円 | -7,600円 | |
中京3R | 10時50分 | 1,200円 | -1,200円 | -8,800円 | |
阪神3R | 11時00分 | 3,000円 | -3,000円 | -11,800円 | |
中山3R | 11時10分 | 1,000円 | 5,110円 | 4,110円 | -7,690円 |
中京4R | 11時20分 | 600円 | -600円 | -8,290円 | |
阪神4R | 11時30分 | 2,000円 | 2,780円 | 780円 | -7,510円 |
中山4R | 11時40分 | 1,000円 | -1,000円 | -8,510円 | |
中京5R | 12時10分 | 500円 | -500円 | -9,010円 | |
阪神5R | 12時20分 | 1,500円 | -1,500円 | -10,510円 | |
中山5R | 12時30分 | 800円 | -800円 | -11,310円 | |
中京6R | 12時45分 | 1,500円 | -1,500円 | -12,810円 | |
阪神6R | 12時55分 | 2,000円 | -2,000円 | -14,810円 | |
中山6R | 13時05分 | 1,000円 | 1,610円 | 610円 | -14,200円 |
中京7R | 13時15分 | 2,000円 | -2,000円 | -16,200円 | |
阪神7R | 13時25分 | 2,000円 | -2,000円 | -18,200円 | |
中山7R | 13時35分 | 1,500円 | 1,750円 | 250円 | -17,950円 |
中京8R | 13時45分 | 500円 | 1,320円 | 820円 | -17,130円 |
阪神8R | 13時55分 | 600円 | 1,520円 | 920円 | -16,210円 |
中山8R | 14時05分 | 2,000円 | -2,000円 | -18,210円 | |
中京9R | 14時15分 | 3,000円 | -3,000円 | -21,210円 | |
阪神9R | 14時25分 | 500円 | -500円 | -21,710円 | |
中山9R | 14時35分 | 600円 | -600円 | -22,310円 | |
中京10R | 14時50分 | 3,000円 | -3,000円 | -25,310円 | |
阪神10R | 15時00分 | 3,000円 | 11,850円 | 8,850円 | -16,460円 |
中山10R | 15時10分 | 500円 | -500円 | -16,960円 | |
中京11R | 15時25分 | 1,000円 | -1,000円 | -17,960円 | |
阪神11R | 15時35分 | 1,000円 | -1,000円 | -18,960円 | |
中山11R | 15時45分 | 500円 | 1,560円 | 1,060円 | -17,900円 |
中京12R | 16時00分 | 600円 | -600円 | -18,500円 | |
阪神12R | 16時10分 | 2,100円 | -2,100円 | -20,600円 | |
中山12R | 16時25分 | 2,000円 | -2,000円 | -22,600円 | |
合計 | 50,100円 | 27,500円 | -22,600円 |
結果は36レース中8レース的中、50,100円投資して払戻が27,500円で、収支はマイナス22,600円、回収率は54.9%でした。
予想通り惨敗です。
全ての結果には理由がありますので、回顧を含めながら全レース買いで惨敗した原因を考察していきます。
・発走時間の間隔が短すぎる
表の中にあえて発走時間を表示してみたんですが、見て分かる通り、中山4レースと中京5レースの間隔が30分以外は、ほぼ10分、あるいは15分のレース間隔になります。
この間隔で、リアルタイム情報をチェックしながら予想をして、さらに馬券の買い方を決めてオッズを見ながら投資金額を決めるというのはやっぱり大変でした。
今回は事前に予想ほぼ終わらせていましたが、やはり馬体重やオッズは気になりますし、それらの情報を取得して考えていると締切が迫ってきます。
結果的に回収率まで意識した資金配分はほとんどできなかったので、的中したのに払戻しが少ないレースが多くなってしまいました。
・予想は外れるべくして外れる
絶対的に時間が足りないため、予想の精度は間違いなく下がります。
普段ならば買わない馬券に時間を割かれる、買うべきレースの予想に時間をかけられないという悪循環になりますから、的中率が下がるのは必然です。
テストケースとしては今回の結果は的中したほうだと思うんですが、予想に自信がない状況で馬券を買いますから、どこを勝負レースにするかの選択が難しくなりますね。
・負けが続くと精神状態がおかしくなる
今回のテストでは初的中が中山の3レースでしたので、そこまで8連敗しています。
朝イチからここまで外れ続けると、今日はこのまま全部外れるんではないかと疑心暗鬼になります。
負けを想定して投資額は最小限に留めているとはいえ、逆転を狙って無駄に金額を追加したりという行動をとってもおかしくない精神状態になりました。
このような状態で冷静な判断は無理ですし、ましてや時間にも追われているのですから、フラットな精神状態で馬券を買うのは難しいと思います。
・投資額が分散される
36レース購入することが前提だと、1レースの投資額はどうしても少なくなってしまいます。
後半に大きく勝負したいレースがあっても、連敗が続けばそこまでに資金がショートしてしまう可能性だってあります。
的中する可能性の高いレースに大きく投資することが大切ですが、私程度の経済力では全レース買いをした上で、更に勝負レースに大きく投資するというのはできませんでした。
まとめ
競馬で全レース買いをすることのメリットとデメリット、実際に全レース買いして、敗戦につながった原因をまとめてみました。
たった1日のテストではわからない部分もありますが、やはり労力と資金が分散されることによるデメリットが大きく、やっぱり競馬はレースを絞らないと勝てないというのが実感です。
レースを多く購入する=資金が多く必要というのは大きなリスクで、これをクリアできるほどの経済力を持った人は少ないでしょう。
そう考えるとレースを絞るというのは弱者の戦法といえるかも知れませんが、競馬がギャンブルである以上、身の丈にあった金額で馬券を買うというのは大切です。
しかし、今回全レース買いを行い再認識したメリットは、やっぱり競馬は楽しいということです。
ほんとに忙しいし、当たる気もあまりしないんですけど、馬券を買って競馬を見るのは楽しいと確認できました。
たまにはこういうのもいいかな、と思った1日でした。
来週から真面目にがんばります。