馬券の控除率というのは、馬券の売り上げに対する払戻し以外の割合のことで、ギャンブルでは「テラ銭」などと呼ぶこともあります。胴元に支払う手数料のようなものですね。
馬券の控除率は2割5分というのが一般的に知られていますが、初心者の人は控除率がいくらかなんてことはあまり意識しないで馬券を購入しているかもしれませんね。
中央競馬の馬券の控除率は以下になります。
単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 | WIN5 | |
控除率 | 20.0% | 20.0% | 22.5% | 22.5% | 25.0% | 22.5% | 25.0% | 27.5% | 30.0% |
この表からわかるように、馬券の控除率は一律25%ではありません。
控除率が低いものほど払戻し割合が多くなるわけですが、だからといって単勝と複勝が人気があるかと言えばそうではありません。やっぱりみんな高配当が好きですからね。
この記事では馬券の控除率に関する情報と、控除率のから考える馬券の選び方などをまとめてみました。
券種ごとの控除率の違い
馬券の控除率が券種ごとに違いがあることは、先の表からわかったと思いますが、この控除率になったのは2014年の6月7日からで、それ以前は単勝複勝以外の控除率は同じでした。
昔の控除率の計算方法がJRAのサイトにあるので紹介すると、
上のような計算で求められていましたが、わかりにくいですよね。
もはや理解する必用はありませんが、全体の売上から18%を控除して、馬券が当たった人から10%程度控除するイメージで問題ないと思います。
大事なことは、単勝と複勝では控除率が5%優遇されている点です。
改正されてからの控除率も単複が20%で一番低いですし、数字上は単複が有利なことに違いはありません。
対して3連単が27.5%、WIN5が30%ということから、高配当が見込める券種の控除率が高く設定されていると理解しておけば良いでしょう。
控除率の低い単複は儲かる?
それでは控除率の低い単勝や複勝の馬券を買ったほうが儲かるのでしょうか?
どの券種を買っても、最終的に同じ回収率に収束すると考えれば、控除率が低い方が回収率は高くなります。
しかし、例えば複勝を買うのと馬単を買うのでは予想が違ってきますよね。
複勝は3着までに入る馬を予想するのに対して、馬単は1着になる馬を予想して、更に2着になる馬も予想しなければならないのですから、同じ人が予想したとしても、複勝と馬単の回収率が同じになるとは思えません。
更に複勝には、配当の「切り捨て」の問題も発生してきます。
払戻し配当は1円単位は切り捨てになりますので、例えば計算上209円の配当は200円として払い戻しされます。
この時、桁数の大きい高配当と、複勝のような低配当では、この切り捨て部分の割合が違ってきます。
1,009円中の9円は全体の約0.9%ですが、209円中の9円は約4.3%になります。
控除額が5%低くなったとしても、低配当の場合は切り捨て部分でこの部分が相殺される可能性があるということです。
ちなみに端数が9円の場合、切り捨て部分が5%を超えるのは170円になります。
どの馬券を買えばいいの?
それではどの馬券を買えば控除額的に有利かと言えば、これはやっぱり単勝と複勝を推奨します。
切り捨ても事で低配当馬券のロスがあることは承知ですが、長く継続して馬券を購入して回収率を計算すると、私の場合はやっぱり単複が最も回収率が良くなります。
切り捨ての数字は0~9で、毎回5%を超えるわけではないですし、複勝を買うにしてもあまり低配当の馬券は買わないので、最終的に5%の控除率の違いは効いてきます。
単複は配当が低いので人気がないのはわかっていますが、普段の馬券に単勝と複勝を絡めていくだけで違ってくることもあるのでおすすめしたいです。
まとめ
馬券の控除率ということで今回は中央競馬の数値を例にしましたが、地方競馬では同じ券種でも控除率が違うものがあるので参考までに表を載せておきます。
単勝 | 複勝 | 枠連 | 枠単 | 馬連 | 馬単 | ワイド | 3連複 | 3連単 | 重勝式 | |
ホッカイドウ競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 20.0% | 30.0% | 30.0% | 30.0% |
岩手競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
浦和競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
船橋競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
大井競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
川崎競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
金沢競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
笠松競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
名古屋競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
兵庫競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 22.5% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
高知競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 27.5% | 30.0% |
佐賀競馬 | 20.0% | 20.0% | 25.0% | なし | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 27.5% | 30.0% |
どこも似たような構成になっていますが、若干違う部分もあるので注意してください。
といっても控除率をあまりにも意識して馬券を購入するする必用はありませんし、私は単複を推奨しましたが、自分にあった馬券の買い方が絶対にあるのでそれを選ぶべきです。
そのほうが競馬は楽しいですし、高配当を的中させるのも競馬の醍醐味ですからね。
馬券の控除率は理解しておくべき数字ですが、だからといってそれに縛られていては楽しくなというのが結論で、私も馬連、3連複、3連単はよく買いますし、当たればやっぱりうれしいですから。