未勝利戦は当てやすいということを聞くことがありますが、結論から言うと当てやすいレースもあれば難解なレースもありますから、未勝利戦だから当てやすいということはないと思っています。
人それぞれ得意な分野がありますので、未勝利戦の予想が得意という人がいることは否定しませんが、経験が少ない馬の能力比較はやっぱり難しいでしょう。
よく言われるのは、新馬戦や未勝利戦は将来オープンまで出世する馬と、未勝利のまま登録抹消される馬が混在しているレースなので、能力差が大きくなるということです。
この考え方は間違っていないですし、結果的にGⅠレースを優勝した馬の過去を振り返ると、新馬戦や未勝利戦でぶっちぎりの勝利だったということは少なくありません。
しかし、将来的に出世する馬とそうでない馬を見極めるのはそんなに簡単なことではないですし、すべての新馬戦や未勝利戦で能力差の大きなメンバーが出走するとも限りません。
結局はそのレースごとに予想の難易度は違うということになりますが、能力比較の情報が少ない中でも、どのように未勝利戦の予想を組み立てていくのか、私が実際に予想したレースを紹介しながら考察しいたいと思います。
・能力差がわかりやすいレース
この記事を書いている時点での先週の日曜、金鯱賞で優勝したスワーブリチャードが勝ち上がった未勝利戦を例に上げてみます。
上の画像がスワーブリチャードが出走した未勝利戦(2016年10月2日)の出馬表です。
スワーブリチャードは、2016年9月11日の阪神・芝2000mの新馬戦でデビュー。
単勝オッズ1.7倍の1番人気に支持されましたが、結果は勝ったメリオラからハナ差の2着でした。
スローペースを後方から追走し、上がり3ハロン33.9秒の脚で追い込みましたが、わずかに届かなかったという内容のレースでした。
内容的には勝ちに等しいレースでしたし、その素質と一度レースを経験したことによる上積みが見込めますから、次走の未勝利戦では当然また1番人気となりました。
単勝オッズはなんと1.1倍でした。
出馬表をみるとスワーブリチャード以外にはこれと言った素質馬は存在せず、成績からいっても1番人気は妥当ですし、結果も順当に1着でした。
ちなみにこのレースに出走していたスワーブリチャード以外のメンバーは、その後未勝利戦を勝った馬は数頭いますが、500万下クラスを勝った馬は1頭もいない、レベルが低いと言わざるを得ないメンバーでした。
結果論と言われるかも知れませんが、実際に単勝オッズ1.1倍に支持されるくらいですから、普通に考えたら力が断然違うと評価されていたわけです。
こういった能力差がわかりやすいレースというのは、馬券の配当としては低くなるので面白みに欠ける事が多いですが、的中しやすさという点では狙う意味もあると思います。
3連単で2着3着が人気薄であれば、そこそこの配当も期待できますからね。
・自分の得意な予想ファクターから予想を組み立てる
未勝利戦と言えども、過去に出走したレースの成績は少なからず予想ファクターとして扱えます。
私の場合はスピード指数を予想のメインファクターとしていますが、この指数を使って簡単に的中できた例を紹介します。
これもこの記事を書いている時点での先週の土曜のレースですが、阪神2レース・ダート1400mの未勝利戦です。
上の画像は私が使っている「スーパーパドック」というソフトの簡易出馬表ですが、スピード指数が表記されています。
ここでは細かく説明はしませんが、「調整R(ランク)」や「平均R」にABCDやXYZなどの記号がついたものが指数上位の馬だと理解してください。
出馬表を見ると、スピード指数的には4枠8番のハウリングが上位です。
その他では6番、10番、11番、12番の馬が指数的に上位と判断できるでしょう。
レース結果は以下のようになりました。
1着にハウリング、2着3着もスピード指数上位馬で決着し、3連単20,180円の馬券を的中できました。
今回のケースはスピード指数というファクターからの予想で馬券を的中していますが、様々な予想ファクターで同様なケースがあるでしょうし、未勝利戦のような情報が少ないレースであっても過去データから予想を構築し、的中につながることもあり得ると言えるでしょう。
・経験がない馬の能力を判断する
未勝利戦では経験の少ない馬が出走することが多いので、芝のレースしか経験したことのない馬がダート戦に出走したり、またその逆もあります。
この様に、今回出走する条件での経験がない馬の能力を判断するのは非常に難しいです。
特にスピード指数のようなタイム系の予想ファクターは、実際に走ったタイムを指数化しますので、経験のないものを指数化することはできないため、どうしても予想の精度は下がってしまいます。
下の出馬表は、2018年2月18日の東京2レースの未勝利戦のものです。
これもスーパーパドックの簡易出馬表ですが、数値の左に「D」と付いているものはダートのレースの意味です。
この出馬表のレースもダート2100m戦ですので、ダートでの指数を比較対象にして予想を行います。
芝レースでのスピード指数がダートのレースでは全く参考にならないわけではありませんが、未経験の馬がダートレース初戦でどの程度のパフォーマンスを見せるのか、予想するのは難しいです。
このレースでは、ダートで2戦連続2着と成績が安定している、5枠9番のヘッドスタートが単勝オッズ1.9倍で断然の1番人気、2番人気はダート未経験の7枠13番プレシャスリーフでした。
このレースで私は、ダート経験馬のレベルがそんなに高くないと判断しました。
ヘッドスタートは確かに成績は安定していますが、指数的には抜けた存在ではありませんので、
こういうレースでは逆にダート未経験の馬を狙うのが面白いです。
このレースでダート未経験の馬はプレシャスリーフを含めて6頭もいましたが、私が狙ったのは1枠1番のサトノディードでした。
結果は以下のとおりです。
馬券は馬連を的中することができました。(100円というのが恥ずかしいですけど)
結果的に的中したケースがあったので紹介しましたが、経験の浅い馬が多く出走するレースは予想が難しいです。
私の場合は無理に馬券を買うのではなく、購入を見送ったり少額の投資で遊ぶだけにすることが多いです。
まとめ
未勝利戦は当てやすいのかという疑問を私なりに分析して、自分が購入したレースを例にしてまとめてみました。
結論としては冒頭に書いたように、未勝利だから当てやすいということはなく、当てやすいレースもあれば難解なレースもあるということになります。
実際に能力差がわかりやすいレースというのは結構ありますし、そういうレースを狙って馬券を買う作戦もいいでしょう。
経験を頼りにしない予想ファクターを、自分なりに勉強するのもいいかもしれませんね。
新馬戦も合わせて未勝利戦に強い予想ファクターとしては、血統、調教、パドックなどがあげられると思います。あとは騎手も大切ですね。
スピード指数系はデータが少ないという理由で未勝利戦は苦手ですので、その他のファクターをいろいろ絡めながら予想するのがベストなんでしょうが、私も未勝利戦は苦手分野です。
それでも午前中から大きな馬券が取れると、1日気分よく競馬が楽しめますし、家にいるときはやっぱり買ってしまうんですよね。
これも競馬の楽しみの1つですし、午前中から楽しく競馬が出来るように、未勝利戦の予想も得意になるよう精進したいと思います。