競馬場の馬場状態には、コンディションごとに、良馬場、稍重馬場、重馬場、不良馬場の4段階で表現されます。
これらのコンディションは芝、ダート共に水分含有率(含水率)によって判断されていると言われています。
ウィキペディアでは、
「含水率の基準として東京競馬場の例(2011年時点)を挙げると、芝コースの場合は「良」で17%以下、「稍重」で17~20%、「重」で20%~23%、「不良」で22%以上となっている。 一方、ダートコースの場合は、「良」で10%未満、「稍重」で10~13%、「重」で13%~16%、「不良」で16%以上となっている。」
との記述がありますが、JRAが公式に公表している情報は見つからないですし、JRAの担当者の感覚的な判断も加味されているとも言われています。
しかし馬券を買う立場の我々にとっては、馬場状態の正確な情報は必用ですが、誰がどんな方法で判断しているかというのはあまり重要ではありません。
大事なことは、馬場状態の情報をどう使うかということです。
この記事では競馬場の馬場状態の情報取得方法と合わせて、馬場状態が競争に与える影響や、馬券的中につながる考え方などをまとめてみました。
競馬場の馬場状態の確認方法
中央競馬の競馬場の馬場状態は、平日の状態が以下のJRAのサイトで確認できます。
→http://www.jra.go.jp/keiba/baba/
週末に開催される競馬場の状態を、詳しく発表しています。
12月8日の中山競馬場を例にしますと、
天候 : 曇
馬場状態 :( 芝 ) 良
(ダート) 良
芝の状態 : 1週使用しましたが、大きな傷みもなく引き続き良好な状態です。
芝の草丈 : (芝コース)野芝約6~8cm、洋芝約10~14cm
使用コース : Aコース(内柵を最内に設置)
以上のように芝の状態や仕様コースも知ることが出来ます。仕様コースは馬券予想でも無視はできませんので、確認しておきたい項目です。
この他にも写真で芝の状態をアップしていますし、芝刈りや散水などの作業内容も確認することが出きます。
開催日当日の馬場状態は「今週の開催お知らせ」から確認できます。
上の画像のように、各競馬場の馬場状態が、変更情報と合わせて発表されます。天候によっては馬場状態が変わりますので、リアルタイムで変更されるようになっています。
PAT投票を使っている人は、PATの投票画面のレース情報からも確認できるようになっているので、そちらを確認するほうが良いでしょう。
馬場状態がレースに与える影響
馬場状態がレースに与える影響は、芝コースとダートコースでは全く違ってきます。
芝コースの場合、良馬場が最も走りやすく、稍重、重、不良と馬場が悪化するほど走りにくくなっていきます。芝が水分を含んで、地面が柔らかくなっていくと、走りにくくなることはイメージ出来ると思います。
馬場が走りにくいということは、イコール走破タイムが掛かるこということになり、スピードや瞬発力よりも、パワーを要求される馬場になります。
芝コースの道悪(重馬場、不良馬場)が得意な馬は、パワーが有ることはもちろんですが、走法や蹄の形も関係してきます。血統も重要な要素になるでしょうね。
対してダートコースの場合は芝とは逆に、馬場が水分を含むと、砂が締まって走りやすくなります。
良よりも稍重、重馬場と走りやすくなりますが、不良馬場に関しては程度の問題があるので、一概に不良馬場が重馬場よりも走りやすいとは言えません。
基本的には馬場が悪化するに連れて、走破時計が早くなるということが覚えておいたほうが良いでしょう。
ダートに関しても道悪の巧拙は当然あります。芝の場合も含めてデータとして残っているもの(道悪馬場の成績)はチェックが必用です。
道悪競馬の場合は、能力比較が難しくなることは当然ですから、馬券戦術として対応策は持っておいたほうが良いでしょう。
私の場合は、特にひどい道悪の場合は馬券は控えめにするようにしています。
内外の差が出る馬場状態
馬場状態は、情報として公表される良、稍重、重、不良という状態の他にも、コースの内側と外側の有利不利という要素があります。
仕様コースによって仮柵が移動することで内の馬場が走りやすくなったり、同じ競馬場での開催が進むと内の芝の状態が悪化して外有利になるというのは一般的な事象です。
仕様コースについては情報も先に紹介したJRAのサイトで確認できますし、毎週競馬を見ていると、コースの馬場状態も把握できてきますので、内と外の馬場差には注目しておいたほうが良いでしょう。
ダートの場合も芝ほど顕著では無いにしろ、内と外の差はあります。
馬場状態というより、コース形態の影響が大きいのかもしれませんが、地方の競馬場だと雨で砂が流れて内外の差が出るということもあるようですので、やはり普段から馬場状態のチェックは必用ですね。
まとめ
競馬場の馬場状態についてまとめてみましたが、馬券予想の上で必用なのは、当日の馬場状態を的確に把握することと、競争馬ごとの馬場状態の巧拙を把握することだと思います。
道悪が得意な馬はいますので、記憶しているとしていないとでは予想に大きく影響しますし、収益も違ってくるでしょう。
競馬が記憶のスポーツと言われる所以は、こういうところにもあるのだと思います。しかし、馬場が悪い日の馬券予想は、実際には本当に難しいです。
いくらデータを集めても、道悪経験のない馬も多いですし、巧拙なんて実際走ってみないとわからないことのほうが多いですからね。
そんなわけで私の場合は、道悪競馬は大勝負をしないというルールが有るんですが、予想の難しいレースは避けるというのはトータル収支を考えたら絶対に必用です。
私の真似をする必用はありませんが、道悪の場合には普段の競馬とアプローチを変えることは考えても良いでしょう。
道悪の巧拙を覚えていたおかげで大きな馬券を的中できたということは実際にありえますし、競馬場の馬場状態についての情報をこまめにチェックするのは馬券予想にも大切だということは知っておきたいですね。