マーチンゲールの法則を競馬に使って儲けることはできるのか?ということですが、マーチンゲールの法則自体が机上の空論ですから、そのまま使うだけでは馬券で勝つことは不可能でしょう。
簡単に言うと資金を倍々に増やしていく方法で、的中した時点では理論上プラスになるという方法ですが、100円から始めても10連敗すると投資金額の合計は10万円を超えます。
それ以上の連敗も考えられますから、現実には資金が続かないでしょう。
しかし、単純に資金を倍々にするのではなく、きちんと資金を管理、計算しながら賭け金を増額していく、いわゆる「追い上げ」という手法は、やり方次第では勝ちにつなげることも可能でしょう。
この記事では、追い上げの代表的な手法であるマーチンゲールの法則から、競馬で資金を増額していくことの有用性とリスクを考察してみました。
・マーチンゲールの法則とは?
マーチンゲールの法則とは、投資金額を倍々にしていくことで、的中したときには確実に利益が上がるという理論です。
ルーレットの赤黒のような、的中すると配当が2倍というゲームがわかりやすいですが、的中したときに投資金額の2倍がもらえるわけですので、負けたら投資を倍にすればその時点までのマイナスはチャラになります。
理論上はこの方法だと負けることはありえません。
当たるまで資金を倍々にすればいいだけですので、そこまで賭け続ければいいのですが、あくまでもこれは理論上の話で、現実には資金が続かなくなることが大半でしょう。
冒頭に100円から始めても10連敗で投資金額が10倍を超えると書きましたが、わかりやすく表にしてみました。
投資金額 | 総投資金額 | |
1回目 | 100 | 100 |
2回目 | 200 | 300 |
3回目 | 400 | 700 |
4回目 | 800 | 1500 |
5回目 | 1600 | 3100 |
6回目 | 3200 | 6300 |
7回目 | 6400 | 12700 |
8回目 | 12800 | 25500 |
9回目 | 25600 | 51100 |
10回目 | 51200 | 102300 |
11回目 | 102400 | 204700 |
12回目 | 204800 | 409500 |
13回目 | 409600 | 819100 |
14回目 | 819200 | 1638300 |
15回目 | 1638400 | 3276700 |
16回目 | 3276800 | 6553500 |
17回目 | 6553600 | 13107100 |
18回目 | 13107200 | 26214300 |
19回目 | 26214400 | 52428700 |
20回目 | 52428800 | 104857500 |
この表は20回目までの投資を想定しましたが、最終的な投資金額は104,857,500円、なんと1億円を超えていまいます。
そしてこの20回目で的中した場合の利益ですが、52,428,800円の配当が2倍として、回収は104,857,600円、なんと利益は100円です。
マーチンゲールの法則では、配当が2倍だと利益は最初に投資した金額、この場合は100円になります。
早く的中しようが遅く的中しようが利益は同じで、あくまでも投資を開始した金額しか儲かりません。
まさにハイリスク・ローリターンの典型と呼べる手法で、個人的には投資理論と呼ぶのはおかしいと思うほどのレベルだと思っています。
・マーチンゲールの法則の考え方を競馬に取り入れる
以上の説明でマーチンゲールの法則は机上の空論ということはわかっていただけたと思いますが、この法則を応用した馬券投資理論がちょっと流行したことがありました。
「100円玉ではじめる驚愕の財テク新理論」という書籍で、マーチンゲールの法則を応用した馬券の買い方が紹介され、この影響で「競馬=投資」という考え方を持った人も多かったと思われます。
内容的には、マーチンゲールの法則は配当が2倍であるのに対し、競馬は2倍以上の配当ができることと、単勝の人気からおおよその出現率が予測できることから、マーチンゲールの法則よりもリスクの低い投資が可能であるという理論だったと記憶しています。
例えば2番人気の単勝馬券は出現率が19%程度あり、5~6レースに1回は的中すると仮定します。
2番人気の単勝を買い続けるとして、オッズからトータルの投資額を上回るように計算して馬券を買うことにより、的中したときに収支がプラスになるという考え方です。
ここでは詳細を覚える必要もありませんし、この方法も結局は机上の空論に近いものです。
単勝2番人気の出現率が19%といっても、10連敗以上することは普通にありえますし、レース直前までどの馬が2番人気になるかわからないというケースもあります。
競馬が投資になりうるという理論を発表したという点では素晴らしい書籍でしたが、実際にこの方法で投資を成立させた人は少ないんではないでしょうか?
それでもこの投資額を増すことで的中したときに多く回収するという考え方は、馬券収支を安定する上でも利用できるということは感じました。
投資金を増額するという考え方
マーチンゲールの法則以外にも、投資額を増やしていくことて的中したときの回収額を大きくする方法はいくつかあって、ココモ式やモンテカルロ法などは投資法としてはけっこう有名です。
細かい手法はここでは説明しませんが、どれも資金を増やして回収額を上げる「追い上げ」と呼ばれる手法です。
この追い上げという投資金を増額するという方法ですが、賛否両論はあるんですが個人的には必要な考え方だと思っています。
馬券には調子の波が必ずありますから、調子が良いときに投資額を上げることができれば回収額を上げることができるし、それは不可能ではないと考えます。
例として、普通に馬券を買い続けていると、好調時には資金に余裕があるので投資金額が多くなる傾向にあります。
そのうちに不調期に入るわけですが、そのときはまだ好調期に稼いだ資金があるので投資金額は多いままです。
不調期が続くと資金は少なくなるので、投資金額も少なくなってきます。
そしてまた好調期に入るときが来るわけですが、そのときには投資金額が少ないため、回収金額もそんなに大きくないというスパイラルになってしまいます。
これはおそらく、長く競馬をやっている人はみんな感じていることだと思っていて、しかしながら何の対策もしていない部分ではないかと感じています。
そういう私もまだ論理的に説明できるほどの方法は確立できていませんが、予想を当てる以上に資金投資の効率を考えることも大事だと思っているので、細かいテクニックの部分もいずれこのブログで紹介していきたいと思っています。
まとめ
マーチンゲールの法則を競馬に使うことのリスクと、追い上げという投資的な考え方を中心にまとめてみましたが、回収できるまで資金を増額していくという方法は止めておいたほうが無難でしょう。
短期間に成功することはあっても、いつかは自分のキャパ以上の投資をしなくてはいけない状況が予想され、その時点で冷静な判断ができる確立は低いと思います。
プレッシャーは予想も狂わせますからね。
しかしながら、何度も書いてますけど追い上げという考え方はどこかで持っておくべきだと考えていて、トータル収支をしっかり管理しながら、ここぞというときには大きく勝負に出るという行動力は必要です。
「ブログで語るだけなら簡単でしょ?」と言われるでしょうから、テスト的に実施している投資方法を、追々記事にしたいと考えています。
あくまでも私個人が考えながらやっている方法ですので、必勝法というわけではないんですが、馬券は予想だけでなく、資金運用法も自分に合ったものを考えながら買っていくと、成績も上がりますし楽しさも倍増します。
馬券も好きだけどお金も好き!ということですね。