2018年の中央競馬リーディングジョッキーですが、結果は以下の通りとなりました。
順位 | 騎手名 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 騎乗回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 総賞金 |
1 | C.ルメール | 215 | 135 | 98 | 201 | 772 | 0.278 | 0.453 | 0.58 | ¥4,660,235,000 |
2 | M.デムーロ | 153 | 116 | 84 | 175 | 640 | 0.239 | 0.42 | 0.552 | ¥3,431,100,000 |
3 | 戸崎圭太 | 115 | 121 | 98 | 397 | 883 | 0.13 | 0.267 | 0.378 | ¥2,501,199,000 |
4 | 福永祐一 | 103 | 83 | 84 | 287 | 689 | 0.149 | 0.27 | 0.392 | ¥2,310,429,000 |
5 | 川田将雅 | 93 | 101 | 71 | 199 | 561 | 0.166 | 0.346 | 0.472 | ¥2,652,384,000 |
6 | 北村友一 | 90 | 84 | 64 | 384 | 733 | 0.123 | 0.237 | 0.325 | ¥1,525,579,000 |
7 | 田辺裕信 | 85 | 72 | 80 | 393 | 772 | 0.11 | 0.203 | 0.307 | ¥1,589,952,000 |
8 | 松山弘平 | 84 | 92 | 76 | 513 | 911 | 0.092 | 0.193 | 0.277 | ¥1,533,004,000 |
9 | 岩田康誠 | 80 | 87 | 89 | 393 | 790 | 0.101 | 0.211 | 0.324 | ¥1,740,468,000 |
10 | 武豊 | 76 | 65 | 75 | 246 | 554 | 0.137 | 0.255 | 0.39 | ¥1,830,436,000 |
11 | J.モレイラ | 76 | 33 | 24 | 44 | 217 | 0.35 | 0.502 | 0.613 | ¥1,217,491,000 |
12 | 大野拓弥 | 75 | 73 | 78 | 479 | 871 | 0.086 | 0.17 | 0.259 | ¥1,341,797,000 |
13 | 藤岡佑介 | 74 | 65 | 57 | 301 | 625 | 0.118 | 0.222 | 0.314 | ¥1,687,195,000 |
14 | 和田竜二 | 71 | 87 | 65 | 466 | 837 | 0.085 | 0.189 | 0.266 | ¥1,561,027,000 |
15 | 内田博幸 | 71 | 74 | 68 | 523 | 896 | 0.079 | 0.162 | 0.238 | ¥1,479,676,000 |
16 | 三浦皇成 | 68 | 92 | 82 | 478 | 859 | 0.079 | 0.186 | 0.282 | ¥1,371,583,000 |
17 | 浜中俊 | 66 | 71 | 66 | 325 | 636 | 0.104 | 0.215 | 0.319 | ¥1,312,366,000 |
18 | 北村宏司 | 62 | 53 | 71 | 495 | 815 | 0.076 | 0.141 | 0.228 | ¥1,229,425,000 |
19 | 幸英明 | 61 | 53 | 63 | 536 | 844 | 0.072 | 0.135 | 0.21 | ¥1,180,079,000 |
20 | 丸山元気 | 60 | 66 | 55 | 404 | 682 | 0.088 | 0.185 | 0.265 | ¥1,063,500,000 |
ルメール騎手がダントツの成績でリーディングとなりましたが、武豊騎手の年間最多勝記録(212勝)を更新したのが最大のトピックスといえるでしょう。
2017年までは戸崎騎手と僅差のリーディング争いがあったり、GⅠではデムーロ騎手が成績が良かったりという感じもあったのですが、2018年に限ってはルメールの年であったというのは間違いありません。
それらも踏まえて2018年のリーディング成績について考察したいと思います。
2018年リーディングジョッキー
2018年のリーディングはルメールの一人勝ち?
冒頭に書いたように、2018年のリーディング成績は、ルメール騎手が2位のデムーロ騎手に62勝の差をつけてぶっちぎりの1位でした。
ちなみに2017年のリーディング10傑は、
順位 | 騎手名 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 騎乗回数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | 総賞金 |
1 | C.ルメール | 199 | 138 | 106 | 247 | 809 | 0.246 | 0.417 | 0.548 | ¥4,146,220,000 |
2 | 戸崎圭太 | 171 | 126 | 95 | 384 | 925 | 0.185 | 0.321 | 0.424 | ¥2,765,556,000 |
3 | M.デムーロ | 171 | 103 | 79 | 199 | 665 | 0.257 | 0.412 | 0.531 | ¥4,023,614,000 |
4 | 福永祐一 | 116 | 85 | 81 | 324 | 740 | 0.157 | 0.272 | 0.381 | ¥2,037,694,000 |
5 | 和田竜二 | 96 | 86 | 100 | 542 | 1021 | 0.094 | 0.178 | 0.276 | ¥2,030,606,000 |
6 | 川田将雅 | 91 | 94 | 73 | 251 | 592 | 0.154 | 0.313 | 0.436 | ¥1,939,943,000 |
7 | 内田博幸 | 89 | 79 | 91 | 528 | 961 | 0.093 | 0.175 | 0.27 | ¥1,556,311,000 |
8 | 田辺裕信 | 84 | 84 | 64 | 345 | 686 | 0.122 | 0.245 | 0.338 | ¥1,650,712,000 |
9 | 岩田康誠 | 83 | 73 | 94 | 427 | 839 | 0.099 | 0.186 | 0.298 | ¥1,881,196,000 |
10 | 武豊 | 82 | 86 | 63 | 258 | 605 | 0.136 | 0.278 | 0.382 | ¥2,708,875,000 |
以上のようになっていて、トップ3のメンバーは変わりませんが、勝利数ではルメール騎手に大きく差をつけられてしまいました。
2016年のリーディング争いは最終週までもつれ込み、1勝の差で戸崎騎手がリーディングを獲得していますから、わずか2年で水をあけられた感じがあります。
2019年も同様の傾向で推移するものと予想されますが、特筆すべきは短期騎手免許を取得して来日したモレイラ騎手ですね。
勝率3割5分、連帯率5割超というのは中央競馬では考えられない数字ですね。
内田騎手が大井の全盛期にこんな感じでしたが…
とにかく今年もモレイラ騎手が来日したら、要注意ということは間違いないでしょう。
リーディングジョッキーの獲得賞金について
ジョッキーの獲得賞金についても、2018年はルメール騎手がトップでした。
GⅠの勝利が8勝(JBCスプリントを含む)ありましたので、同じく4勝のデムーロ騎手との差が大きくなりましたね。
ちなみにJRAの年間GⅠ8勝は、従来の武豊騎手の7勝を上回る新記録です。
JBCがJRAで開催されたというイレギュラーな年ではありましたが、とにかくルメール騎手にとっては記録尽くめの1年でした。
他の騎手でGⅠを複数勝利したのは、障害の石神騎手を除くと川田騎手のと福永騎手の2勝ですから、GⅠに関してはルメール、デムーロ、そして短期免許で来日する外国人ジョッキーに適わないというのが現状ですし、2019年もその傾向は変わらないでしょう。
2019年注目の騎手は?
2019年注目の騎手ですが、リーディング順位から見ると2018年にリーディング6位に飛躍した北村友一騎手が目に付きます。
もともと乗れる騎手とは思っていましたが、2018年は騎乗数、騎乗馬の質も向上し、一気に成績を伸ばしてきました。
騎手の成績にはエージェントの影響が大きいので、単純に騎乗技術が上がったとは言い切れない部分もあるんですが、注目すべき騎手であることは間違いありません。
2019年に入っても、シンザン記念とシルクロードステークスで早くも重賞2勝ですから勢いがあるのは間違いありません。
要注目騎手として覚えておきましょう。
個人的には、武豊騎手の活躍を願って止みません。
リーディングは2年連続10位と、勝利数に関しては全盛期にはるかに及びませんが、勝利数と比較して獲得賞金が多いところは、まだ重賞等の大きなレースで活躍できている証明です。
なかなかGⅠ勝利には結びつきませんが、キタサンブラックのような相方に出会うことが出来れば、まだまだ天才の手腕が発揮されるレースを多く見せてくれると信じています。
若手騎手の中からピックアップするとすれば、関東では武藤雅騎手に注目しています。
まだ大きなレースでの活躍はありませんが、とにかく午前中のレースでバンバン馬券に絡んでくるイメージがあります。
しかもローカル開催でなく、中央開催をメインに騎乗しているところも評価できる点です。
2018年の勝利数は37勝でリーディングは30位、関西の川又騎手や鮫島克騎手より低いんですが、若手が重用されないイメージの関東にあってこの成績と内容は注目に値すると思っています。
関西では前述した川又、鮫島騎手に加え、荻野極騎手、富田暁騎手も個人的には注目しています。
3月になれば新人騎手もデビューしますし、騎手の巧拙や相性は馬券に直結するものですから、ジョッキーの成績も毎週チェックしていくと楽しいです。
まとめ
2018年のリーディングジョッキーの成績から、2019年に期待したい騎手を含めてまとめてみました。
現状では外国人騎手の優位は揺るぎないものになっていて、ルメールやデムーロのようにJRAのジョッキーとして免許を受ける例も出てきています。
その二人が今やJRAのトップ2といってもいい状況ですし、短期免許で来日する他の外国人ジョッキーも活躍が顕著です。
外国人騎手に有力馬が集まることは間違いないですし、理由は実力があるからといてしまえばそれまでなんですが、先述したようにこの傾向はしばらく続くと思います。
ルメール、デムーロ以外にも、JRAの免許取得に挑戦する騎手が現れることはありえますし、短期免許で来日する外国人騎手も増加するかもしれません。
我々競馬ファンとしては、馬券予想のファクターとして騎手の巧拙の判斷は外せないですし、リーディングについても推移をチェックする作業は必要だと思います。
競走馬の実力以上に、騎手の技量が結果に影響するレースがあることも事実ですし、自分の贔屓の騎手を追いかけるのも競馬の楽しみの一つだと思います。